解説:

里村 紘市 [さとむら こういち]

  1. 解剖・監察医。
    温厚な人柄で、いつも明るく笑みを絶やさない。人懐こい顔つきで善く喋る。
    普段は九段下で外科の開業医を営んでいるが、死体と聞けば喜んですっ飛んでいく、解剖大好きの変わった医者。
    戦時中は海軍で“縫合の巧い軍医”として有名だった。(榎木津 礼二郎談)

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  2. 中禅寺 秋彦の手配で、久遠寺医院の憑き物落としの現場に木場 修太郎ら警察関係者と共に控えていた。
    現場で発見された久遠寺 牧朗の死体を解剖し、死因が久遠寺 梗子の刺し傷による失血死ではなく、頭蓋骨陥没・脳挫傷であると特定する。

    参照作品:『姑獲鳥の夏』
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  3. 監察医として、『武蔵野連続バラバラ殺人』が“手足を切るために殺した”のではなく“手足を切ったがために死んだ”という見解を持っていたが、それをまともに聴かない警官たちに対して立腹している事を再び事件の単独捜査に乗り出した木場 修太郎に愚痴った。
    またその際、関口 巽から託された『穢れ封じ御筥様』信者名簿の写しを木場経由で青木 文蔵に流そうとしたが、名簿はそのまま、青木に渡る前に(単独行動中の)木場の手中に落ちてしまう。

    参照作品:『魍魎の匣』
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  4. 伊庭 銀四郎に同行して、蒲田の衛生展覧会で展示されていた即身仏を調べる。

    参照作品:『今昔続百鬼 ― 雲』(古庫裏婆)
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  5. 奥貫 薫子の死体を検案。伊庭 銀四郎の妻(伊庭 淑子)が亡くなった時の検案を担当したことがある。
    木場 修太郎に銀四郎の住所を教えた。

    参照作品:『陰摩羅鬼の瑕』
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