解説:
内藤 赳夫 [ないとう たけお]
- 久遠寺医院住み込みの医師見習いだが、国家試験に三度落ちて医師免状は持っていない。
生まれてすぐ母親を亡くし、父親はいつ死んだかも知らない。養い親夫婦は女郎屋の女衒のような仕事をしていたが、戦争が始まると学生だった赳夫を残してどこかへ逃げてしまった。
幼い頃から久遠寺医院の院長夫人・久遠寺 菊乃に養育費を援助されていて、藤野 牧朗が現れず医師免状を取得していたなら久遠寺 梗子の婿養子になっていたであろう人物だが、赳夫が本来懸想していたのは姉の久遠寺 涼子のほうであり、涼子との結婚を望むも菊乃に許してもらえず絶望する。
久遠寺 梗子の挑発にのって梗子の間男となった。
- 久遠寺医院がなくなった後、看護婦である黒川 玉枝のヒモとなり浮浪者のような生活をしていた。
藍 童子に操られ、織作 茜を殺害する。