今昔続百鬼 ― 雲 戻る


『今昔続百鬼 ― 雲』は 妖怪研究家・多々良勝五郎先生が活躍する、全4話の中編集です。

※ 詳しい解説は『人名事典』を参照のこと(←但し、ネタバレ注意!!)

字は記述のみの登場者、印付きは本編上では名前の記述が無く他作品から本人と特定できる人)
主要人物
沼上 蓮次 全話に登場
『今昔続百鬼』の語り手。
多々良先生と共に各地を伝説探訪の旅をする伝説蒐集家。
多々良 勝五郎 全話に登場
自称『妖怪研究家』。 戦後、沼上と二人で各地へ伝説蒐集旅行をする。
村木 作左衛門 全話に登場(『泥田坊』以降は記述のみの登場)
山梨のお化け愛好老人で、村の大地主。
『岸涯小僧』の1件で多々良・沼上と知り合いになり、以降、多々良の妖怪研究に金銭的な援助を行うようになる。
村木 富美 全話に登場
作左衛門の親友の孫娘だが、作左衛門の養女としてひきとられ作左衛門の遺産相続権を持つ。
多々良・沼上が旅行先で困る度に金銭を持って救援にくる、16歳の少女。
1:岸涯小僧 ― 多々良先生行状記(1)
登場人物
津坂 平四郎  
隣村に住む作左衛門の古い友人。 作左衛門の遺言書・権利証を盗み出して逃走する。
雁田  
ワイン工場誘致派の中心人物で、樵(きこり)。
木村  
ワイン工場誘致派の中心人物で、根付職人。
山本  
ワイン工場誘致反対派。元猟師で、今は隠居。
中井  
ワイン工場誘致反対派。下駄屋。
村木の長男  
遺産(土地)を譲ろうとしない作左衛門への腹いせに、村を懐柔してワイン工場を建設しようと企む。
村木の次男  
兄の鼻をあかしてやろうと、津坂に作左衛門の書類を盗み出すように依頼する。
2:泥田坊 ― 多々良先生行状記(2)
登場人物
田岡 太郎  
15年振りに訪れていた父の家で、長野の山中で行き倒れそうになった多々良・沼上を一晩泊めることになる。
田岡 吾一  
田岡太郎の父親。
鎮守のお宮で死んでいるところを沼上に発見される。
伊勢 隆吉  
吾一の従兄弟。
田尾 信三  
伊勢宅に逗留している、東京から伊勢が連れてきた温泉掘削技師。
田岡 佳恵  
田岡太郎の母親で、吾一の別れた女房。
太郎が出征中に東京大空襲で亡くなる。
3:手の目 ― 多々良先生行状記(3)
登場人物
小針 信介  
多々良・沼上が群馬で投宿した旅籠の主人。
賭博の借金を苦に首を吊ろうとしていたところを多々良に助けられる。
菰田 勘介
(富田 市造)
 

『富の市』と名乗る按摩師。

中井 八兵衛  
隠居で独り住まいをしている、村の古老。
金平  
荒物屋。
滋治  
新婚一年目の粉屋の主人。
作造  
村役場の戸籍係。
小針の妻  
多々良・沼上が群馬で投宿した旅籠の女将で、小針信介の妻。
4:古庫裏婆 ― 多々良先生行状記(4)
登場人物
笹田 冨与巳  
戦前、沼上らと共に造った肉筆誌『迷ひ家』の執筆同人。
蒲田で開かれた衛生展覧会に展示されていた紫雲院の即身仏の新しさに疑念を持つ。
中禅寺 秋彦  
中野で古本屋を営む男。副業で拝み屋もやっている。
二年以上消息を絶っている山形の蔵書家:山浦 匡太郎の行方を調査中に、多々良・沼上と初めて出会う。
陸奥書房の主人  
中禅寺の調査に情報を提供してくれた、青森で古書店を営む親爺。
浅野 六次
(栗田 要次)
 
多々良・沼上が泊まっていた山形の木賃宿で相部屋になった男で、寝ている間に二人の荷物を盗んで失踪する。
伴内  
浅野六次の被害にあった多々良・沼上から事情聴取を行った巡査。
伊庭  
蒲田の衛生展覧会で展示されていた即身仏が贋物であるという噂の真偽を調査する為に東京から来た東京警視庁の刑事。
里村 紘市  
伊庭に同行してきた解剖監察医。
栗田 コウ  
岩手で詐欺事件を起こし紫雲院に流れてきたインチキ霊媒師。
山浦 匡太郎  
2年半前に消息を絶った、山形の蔵書家。
栗田 周次
(栗田 周海)
 
栗田コウの最初の夫で、元は拝み屋。
笠倉 新海  
栗田コウの2番目の夫で、紫雲院の二代目住職。
今田 相順  
紫雲院の三代目住職。

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