雑記

思ったこと、あれこれ・・・

2005-12-12

暗いニュース(2)

これも毎日のように報道されている『マンション強度偽装事件』について・・・。
なんかもう、罪のなすり合いをやってる連中の顔を見るたびにムカつきませんか。国の監督責任も問われて当然だし、公的資金の導入も検討されているようですが・・・なんかこう、しっくりこないんですよね。


公的資金の導入には賛否両論あるみたいですが、私個人の意見としては、国が問われるべき賠償責任以上の金額を国庫から引き出すのはやめてもらいたいと思っている。
私は冷静にこの事件について『規模の大きい詐欺事件』としてとらえている。詐欺事件なら、諸悪の根源たる悪人を全員引っぱり出してきて、刑事事件としてきっちりお縄にすればいい。賠償は民事だ。関連会社や国も含めて責任の所在と過失の割合をきっちり明白化させ、国は国の過失割合に応じた金額のみを払うべきだ。そうは言っても規模が規模だけに、諸悪の関連会社たちにそれだけの支払い能力がある訳ないだろう、という意見も尤もだ。でも、世の中には民事訴訟で長い月日を費やしてやっと勝訴を得たとしても、相手側に支払い能力が無い為に賠償金をスムーズに支払ってもらえないケースは少なくない。私は今回の事件に限ったことではないと思っている。
人命がかかっているから・・・という見方もある。これももっともな意見で全くもってそのとおりなのだが、それでも私には違和感がある。人命がかかっているというのなら・・・今回の偽装マンション以外の建物についてはどうなのだ?例えば、阪神大震災以前に建てられた古いビルやマンション・住宅や、それ以降に建てられた建築物の中にも地震が来たら倒壊してしまう建物は無いのだろうか?つまり、地震で倒壊したとしても誰にも責任を問えない建物に現在住んでいる住民及び近隣住民に対する危険性については、公的資金は導入されないのだろうか?偽装マンションの件に関わる人命を守るのに税金は使われても、そういう人達の命を守る為には使ってもらえないということか。私としては、政府が日本全国の建物をくまなく調査して、(国の責任のあるなしに関わらず)倒れそうな建物を全て改修および建て直してくれるというなら、今回の偽装マンションに対して公的資金導入にも納得できるというものだ。こういう公的資金導入が通用するのなら、福知山線の脱線事故で電車に突っ込まれたマンションの住民達だって公的資金で救ってあげたらどうなんだ。

この事件、巨額の詐欺事件であることは明白だ。規模が大きいうえに国の監督責任も問われているから大きく取り沙汰されているが、冷静に考えれば、トータルでは巨大な金額かもしれないが、個人個人の被害額は世間でままある欠陥住宅を買わされて泣いてる人々も同じではないのか?と思う訳だ。

こんなことをを書いていると「被害者感情を逆撫でするような発言」と言われるのかもしれないが、私にとってこの事件に対しての公的資金導入は、政府が『表面的な穴だけ埋めようとする行為』に見えるのだ。刑事事件の被害者や民事事件の被害者が浮かばれない法律的な仕組みもおかしいし、おかしいことだらけの諸々にフタをして“とりあえず”今見える部分だけを何とかしようったって、根本的に腐ってるものを何とかしない限り、今後も我々の税金は『公的資金』という名のもとに、湯水のように使われてしまうに違いない。

ちょっと話は逸れるかもしれないが、(PL法に法るなら)すでにもう保証の範囲外である石油ファンヒーターの回収に奔走している某家電メーカーぐらいの責任感を、日本の政府にも持ってもらいたいものだ。

(18:34:05) ‖ Category: 社会ネタ

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