Jump to navigation
2005-12-14
消費者の選択
BSEの話題でも述べましたが、完全な自給自足かつ自炊の生活でもしない限り、口にする食材の選択を完璧に行うことはまず不可能です。外食だけでなく加工食品なんかを取り入れた食生活をしている限り、私達は知らず知らずのうちに、排除したい食品をも口にしていることもあるわけです。
だからと言って開き直るよりは、自分自身に出来る範囲内での選択の余地はあると思って私はやっています。
例えば・・・
私は牛乳やチーズ・バターなどの乳製品を購入する際、雪印ブランドの製品はいっさい買いません。スーパーでどんだけ大安売りで平積みされていても、絶対手を出しません。
それは、食中毒牛乳を製造したり牛肉の偽装を行った『雪印』という会社への、私個人としての信頼がまだ回復していないからです。
もしかしたら、雪印という会社は度重なる不祥事をきっかけに再建されて、今では全く問題の無い優良企業に生まれ変わっているのかもしれません。しかし私は雪印の会社の内部を知る人間ではありませんし、また、雪印がよくなったという証拠を目の前に突きつけられたわけでもないので本当のところはどうなのか知る由もなく、雪印がいいのか悪いのかを追求しながら製品を買うよりは、排除してしまうほうが手っ取り早いという理由でそうしているだけです。
しかも、事件直後の動向を暫く様子見していたら、『よくなった』と明らかに思える理由を突きつけられる前にブランド名を変えてしまったという事実が、私を雪印に対してさらに疑心暗鬼にさせる要因になったのも理由の1つです。現在『Megmilk』というブランドで売られている牛乳が雪印製の牛乳だと知っている消費者はどのくらい居るのでしょう? 名前が変わった時期も相まって、「あぁ、雪印という名前じゃ売れないんで名前変えたな・・・」と勘ぐられても仕方ないと思います。もし、あの雪印ブランドのままで汚名返上するだけの目に見える成果を呈示してくれていたなら、今きっと私は雪印の牛乳を買っていたと思います。
あ・・・こんな事を書いてると『不買運動の一環』と誤解されるかもしれないので断っておきますが、これは私個人の価値基準で判断し個人的に行っていることなので、誰に推奨しているものでもありません。それこそ、皆さんは皆さんそれぞれの判断で食製品を選んでください。
結局、なんでもかんでも最後は『消費者の選択に委ねられる』という言葉で締めくくられ、裏を返せば「消費者は消費者の責任において食品を選べ」って言われてるも同然なんです。確かにそれはもっともなことなんですけどね・・・ならば、自分でできるだけのことはやるに越した事はないんじゃないでしょうかね。
(09:05:11) ‖ Category:
社会ネタ
Comments
市乳は結構複雑な世界なんですwメグミルクは日本ミルクコミュニティーという会社のブランドなんですが、この会社は雪印と農協(全農直販)と全酪が共同出資して作った会社で、それらの会社の市乳部門の工場と販売ルート、ブランド管理を引き継いでいます。
実際のところは雪印が全農に市乳部門を売っちゃった様な感じです。
牛乳は酪農家・乳業メーカー・販社・商社がもつれ合い、同じブランドでもちがう乳業メーカーが作っている場合もありますし、同じ乳業メーカーの同じブランドでも工場によって原乳の入手先が変わるので乳質に差がでて味が変わったりします。
今はほとんどのメーカーがISO9001取得しているので、定期的に外部検査を受けて品質的には安心して飲めると思いますよ。
あと乳製品(バター・チーズ)の市販品として雪印のブランド力は絶大です。
日本の高品質原乳のほとんどは北海道で搾乳されるんですが、その質の高い原乳を押さえているのが雪印なんです。
会社の体質はともかく商品としてはいいと思いますけどね。
カルピスのバターとか高くて美味しいものはたくさんありますが、マスプロダクツとして雪印はお勧めできると思いますよ。長文失礼しました。
食品を扱うお仕事をされている方からの貴重な情報、ありがとうございます。
会社の体質は、おのずと商品に反映されるものです。せっかく質の高い原乳を押さえていても、製品となる過程で危ないものになってしまうのでは元も子もありません。そういった点で雪印はすでに前科があるわけで、「安全で良い商品かもしれないけど、他に選択肢があるならそっちを選んどいたほうが無難かも?」と単純に思ってしまうわけです。
これって短絡的かもしれないけれど、いちいち企業内部まで踏み込んで会社の体質を調査できるほど私は暇じゃないし専門家でもないので・・・明らかに目に見える“何か”が無ければ、やはり、個人的には雪印を全面的に信用することはできないというのが正直なところです。そのせいで損をしている面もあるだろうけど、自分で選択した上での結果なら納得もいきますしね。
何をどこまで信用してよいのか、何事につけても疑ってかからねばならぬご時世において、何を基準に判断するべきかについては、本当に悩むところです。
Add Comments
TrackBack
(この記事へのトラックバックはありません)
トラックバックURL:
※ あなたのブログがトラックバック送信に対応していない場合は
こちらからトラックバックを送信できます。
この記事へのリンクが無い記事は、トラックバックできません。
《この記事のURL》http://limelight.sakura.ne.jp/blog/index.php?itemid=220